Gucchi's Free School

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Afterschool

1970年代~, ドラマ, ミステリー

監督:アントニオ・カンポス / 上映時間:107分

全寮制の進学高校に通う2年生のロバートは、友達と遊ぶより独りでインターネット動画を見ることが好きだ。暴力的なものや猫がピアノを弾く可愛らしいもの、激しいポルノなど、その内容は様々である。学校の方針で部活動の参加が義務となると、彼は自然とビデオ部に入部した。仲のよい女生徒エイミーの存在もあり楽しく部活動に参加していたロバートだったが、ある日衝撃的な映像を偶然撮影したことから彼の学園生活が乱れ始める。それは、学校の人気を集める美人双子姉妹が麻薬中毒で死亡する映像だった。

詳しいあらすじ

高校の寮で、動画投稿サイトを徘徊している2年生のロバート。動画投稿サイトには赤ん坊、動物、戦争、処刑、そしてポルノ、と様々な動画がアップされている。ポルノ動画では、男がポルノ女優にカメラを向け、行為を迫っている。男は本名を隠したがる女を「娼婦」と呼んだり、女の首に手を回し彼女の母親に「お金のためにセックスするのよ」と語りかけさせるなど、その口調は穏やかだが高圧的で乱暴に振舞う。ロバートが部屋でそんなポルノ動画を見ながらマスターベーションをしていると、ルームメイトのデイブと級友のトレバーが入って来る。デイブは部屋を訪ねた1年生の男子生徒にコカインを売る。デイブは部活の練習をサボって、学校のアイドルである双子のタルバート姉妹と過ごしていたという。スポーツに興じないロバートを「女みたいだ」と罵るデイブ。ロバートは彼らにネット上のとある動画を見せる。学校のような場所で、生徒と思われる女性2人が殴り合っている衝撃的な動画だ。
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翌朝、朝礼ではバーク先生が生徒たちに語っている。「新しいことに挑戦すれば、それがやがて諸君の将来へと繋がる。だから必ず部活動に参加しなさい。参加しなければ成績に減点を付ける。」

国語の授業中、ロバートの目線はハムレットを朗読する女性教師のスカートの中やヒップライン、シャツから覗く胸を追っている。次の数学の授業直前には、教室前の廊下でデイブがロバートの宿題を急いで写している。

ロバートはデイブ、トレバー、1年生のエイミーらと食堂で昼食を取っている。彼らの横をタルバート姉妹が通ると、デイブはすぐに席を立ち彼女たちに付いていく。それを見たエイミーは、どうやってデイブが姉妹と仲良くなったのかという疑問をロバートに投げかける。彼は知らないと答える。その時、トレバーが隣に座っている男子生徒に、彼の姉とセックスしたことを自慢げに語り出す。行為の細かい描写に、頭を垂れ黙るしか出来ない生徒。静まるテーブルで、ロバートはエイミーにどの部活に入るつもりかを訊ねると、2人ともビデオ部に興味があることが分かる。
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昼食を終えたロバートは、校内の談話スペースで母親に電話をかける。自分は校内中で嫌われているのではないか?いい人間ではないのではないか?という不安を打ち明ける彼を母親は励まし、カウンセラーのヴァージル先生に安定剤を処方してもらうように勧める。ロバートは薬を飲むことを嫌がる。

電話を切ったロバートは、デイブに頼まれ校内の薬局に付き添う。デイブを含め、日常的に薬で治療を受けている生徒が通う場所だ。順番待ちの間、デイブは時々タルバート姉妹にコカインを渡しているとロバートに打ち明ける。デイブが薬局で薬を受け取ると、そこにヴァージル先生が現れ、デイブにカウンセリングをサボるなと諭す。

放課後、ビデオ部に参加するロバートとエイミー。顧問の教師はチームごとに撮影をし、それを合わせて1つの作品を作ろうと言う。彼は内緒で筆談を楽しんでいる2人を注意すると、彼らに2人でチームとして撮影するように指示を与える。
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寮の部屋に戻ると、デイブはロバートに生物の宿題の回答をメールで送ってくれと頼む。ロバートは承諾するが、その代わり次にタルバート姉妹と会う時は自分も呼んでくれと言う。しかしロバートは、姉妹に紹介できるほどイケてないという理由で断られてしまう。実際、彼はその後校内で姉妹を見かけるが、話しかけることができない。

一方、ビデオ撮影を通じて仲良くなっていくロバートとエイミー。音楽室での撮影中、彼らはカメラの前でキスをする。そして、互いに性経験の無いことが分かる。しかし、その事実を恥ずかしがるロバートに対し、エイミーは興味が無いだけでしようと思えばいつでもできると話す。口でしてもらったことなら10回もあると嘘をつくロバートを、エイミーは少し笑う。そして彼は、動画投稿サイトで見たポルノの真似をして彼女の首に手を回すと、彼女は咳き込みロバートは呆れられてしまう。

朝礼の様子を撮影するロバートとエイミー。バーク先生は壇上で、ライバル校とのスポーツ試合が近いので応援に行くように話している。タルバート姉妹が姿を現すと、デイブはわざわざ彼女たちの後ろに席を移動する。

一人で校内の撮影を進めるロバート。誰もいない廊下でカメラを回していると、教室から姉妹が飛び出して来る。何か様子がおかしい。彼女らはまともに歩くこともできずその場に倒れ込み、荒くなった息もすぐ絶え一言も喋らないまま亡くなってしまう。
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ロバートは学校にやって来た刑事に事情を聞かれる。ビデオを撮影していた理由や、姉妹との関係など。ロバートはビデオ部の活動だと説明し、姉妹との交流については同席したバーク先生が「学年が違うので無かっただろう」と話す。ウィリアムズ先生はロバート自身のために、また生徒たちを勇気づけるために、ヴァージル先生のカウンセルを受けてほしいと言う。

ロバートは心配する母親に電話をかけ、自分は大丈夫だと伝える。

次の朝礼で、バーク先生は事件のことについて話す。警察によると、姉妹がコカインを吸引したのは事件当日が初めてで、そのコカインは週末に校外で入手されたものだったとされた。死因は麻酔薬と有毒物質の同時摂取らしい。美しく輝いていた姉妹のことを忘れないでほしいこと、彼女らは判断を誤り誘惑に負け、非常に大きな犠牲を払ったこと、また生徒たちが姉妹の両親に宛てた手紙が、バーク先生の手によって届けられたことなどが語られた。そして彼は生徒たちを登壇させ、姉妹についてもしくは姉妹へ何か語るように提案する。これからも姉妹のことを思っていると話す女子生徒。姉妹ともっと仲良くなりたかったと言うエイミー。彼女らは皆の魂に生き続けると語る男性教師。

ロバートのヴァージル先生とのカウンセル。ヴァージル先生は、ビデオ部顧問のワイズマン先生が姉妹への追悼ビデオ制作を計画しているからやってみないかとロバートに勧める。ロバートはそれを了承する。また、ヴァージル先生は彼に、週2回会いに来ることと何でも気楽に話すことを約束させる。

姉妹の子供時代の写真のカットを撮り溜めていくロバートたちビデオ部。姉妹の写真を見たエイミーや他の生徒が体調を崩し部屋を出ていく中、彼は黙々と撮影を進める。

バーク先生により、姉妹の両親にカメラの前で語ってもらう機会が設けられた。第一発見者だと紹介されたロバートに対し母親は謝罪し、彼も両親にお悔やみの言葉をかける。撮影が始まり、生徒たちに語りかける両親。しかし無理して話し続ける苦しそうな父親を母親が止める。

インタビューを終えたロバートとエイミーは、校内の茂みにいた。エイミーが涙を流している。ロバートはそんな彼女にキスをし、2人はセックスをする。彼は、痛かったと言う彼女に自分が着ていたTシャツを差し出す。
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昼食の場でロバートはデイブに初体験を報告するが、信じてもらえない。エイミーが、「今週末は両親が迎えに来てくれないの」と話すと、実家が近いデイブが父親の車でついでに送ってあげると言う。エイミーはロバートの了解を取ると、デイブにお礼を言う。

寮の部屋に集まり、姉妹が死んだ時の映像を見ているロバート、デイブ、トレバー。しかしそれはロバートが撮ったものではない。違う角度から、携帯カメラのようなもので撮られ、誰かが動画サイトにアップしたものだった。デイブだけはその映像を見るのを途中で止める。その日の夜中、デイブはロバートが寝ている2段ベッドを強い力で押し上げながら叫び出し、その後力尽きたようにまた眠りに就く。
週末、ロバートは帰省するデイブとエイミーを見送る。

ヴァージル先生との話し合いに訪れたロバート。今何を考えているかと訊かれるが、何も重要なことは考えていないから特に話すことは無いと言う。何でもいいから話してみろと言われると、指の皮が乾いて剥けてくる、などと先生を挑発するように話す。そんなロバートに、先生はジョークを言って笑わせる。そしてロバートからもジョークを引き出し、そんな風に何でも話してほしいと伝える。

学校は警備態勢が強化され、実家から学校に戻った生徒たちは校舎前で持ち物検査を受けた。しかし、バーク先生から父親経由で検査のことを知っていたデイブは、大麻とウォッカを隠し持っていたが見つからずに済む。
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翌日の朝礼で、バーク先生より警備強化の全容が語られた。帰省に制限がかけられること。寮の抜き打ち検査や薬物テストが行われること。酒類や薬物を所持していた者は退学処分となり、喫煙した者は3日間の停学処分が科せられること。早速、前日付で退学となった生徒らの名前が読み上げられる。そこにはトレバーの名前も含まれていた。

昼食の時間、デイブは動揺した様子でテーブルを早々に立つ。そんな彼を気にしたエイミーは、その後を追う。また、夕方、ヴァージル先生に相談に行くと寮の部屋を出たデイブだったが、ロバートは彼が外でエイミーと落ち合うのを窓から見てしまう。

エイミーが来ないのだと理解したロバートは、独りでバーク先生のインタビューを行う。先生は、完成したメモリアルビデオを見るのが楽しみだと話すが、ロバートは上の空だ。

ヴァージル先生との恒例の話し合いの場で、ロバートは、もうビデオには疲れたと言い、そして、自分がいつもインターネットでどんな動画を見ているかについて話し始める。創られた映像作品ではなくリアリティのあるものが好きで、笑えるようなものから暴力的なものまで幅広く見ると言うロバートに対し、先生は、ポルノも好きかと問う。ポルノとリアリティはかけ離れているからだ。ロバートは、高圧的で乱暴な男が登場する例のポルノ動画について説明する。先生が、ポルノは姉妹の死というショックを癒してくれるのかと訊くと、ロバートは考え込み、2人の死は自分のせいだと責める。すると、先生が告白し始める。実は1年前から姉妹は自身の薬物中毒について相談に来ていたという。姉妹の健康を心配した彼はやむなく学校側に知らせたが、彼らは校内のアイドルである姉妹のトラブルを避けたいがため、何も動こうとしなかった。だから姉妹の死はロバートの責任ではない、と先生は勇気づけた。

ロバートが作製した追悼ビデオを、ついにバーク先生に披露する。生徒や教師たちが姉妹の死やその罪を受け止め、今回の事故とどう向き合おうとしているのかを語るインタビュー映像だった。しかし、まだ編集途中であるとはいえ、BGMもない映像を見た先生はロバートに「最低の作品」と失望の言葉をかけ、他の生徒に創り直させると彼を突き放す。

翌日、数学の教室前の廊下で、いつものようにデイブに宿題を見せろと言われるが、ロバートは断る。そして他の生徒の回答を手に入れたデイブがロバートを罵ると、その瞬間ロバートは「お前が殺したんだ!」と叫びながらデイブに殴りかかる。

騒ぎの後、2人はバーク先生に事情を聞かれる。先生がデイブに「ロブは今辛い時期だから支えてやりなさい」と言うと、デイブは「確かに最近様子が変なんです」と話す。ロブはそんなデイブに怒りが収まらない。先生はデイブを退室させた後、ロバートにインターネット動画の視聴なんて有害なものは止めるようにと注意をする。ヴァージル先生から聞いたらしい。そして、デイブに叫んでいた「お前が殺したんだ!」という言葉は、姉妹の死のことかと尋ねる。ロバートは覚えていないと言う。バーク先生は、「彼女たちが薬物を入手したのは校内の誰かからかもしれない。でもそれは誰か1人のせいではなく、我々皆に責任がある」と言い、ロバートに告白を促すが、彼はうつむき何も語らず、先生が退室を許してもなかなか立ち上がれない。
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他のビデオ部員によって創り直された追悼ビデオが、生徒たちの前で上映された。そのビデオはロバートが編集したものと異なり、姉妹の罪というよりただ彼女たちを失った寂しさが語られた内容だった。上映後、バーク先生は生徒たちと黙とうを行い、ビデオ部を称える。

その日、校内の薬局には薬を受け取りに来たロバートの姿があった。薬を飲んで帰ろうとするとヴァージル先生が現れ、いつでも話しに来るようにと声をかける。

夜遅く、ロバートは部屋でまたインターネット動画を見ている。それは数学の教室の前で自分がデイブを殴る映像だった。

4年生が卒業する日、ロバートが図書室で勉強をしていると数人の卒業生がふざけて叫びまわっている。見上げると、そこにはタルバート姉妹の肖像画が飾ってある。再び机に向かうロバートだが、そんな自分を誰かが後ろから撮影している様な気がするのだった。13

  • 監督:アントニオ・カンポス
  • 脚本:アントニオ・カンポス
  • 撮影:ジョディー・リー・ライプス
  • 編集:アントニオ・カンポス
  • 音楽:ガエル・ラコトンドラベ
  • 製作会社:BorderLine Films
  • 配給:IFC Films
  • 製作年:2008年
  • 上映時間:107分
  • 出演:エズラ・ミラー、アディソン・ティムリン、ジェレミー・アレン・ホワイト

COMMENT

YouTuberとなった子供が陥る危険

物語の中心となっているのはインターネット動画。近年、YouTubeのようなサイトの登場により、アメリカだけでなく世界中で多種多様な動画を簡単に視聴、また投稿できるようになった。ところが子供がこのようなサイトを利用することに関しては、様々な問題点が指摘されている。例えば、子供が視聴する動画の多くは、本作にも出てきた女子生徒同士の喧嘩など、同じく子供が投稿したものだそうだ。そしてそういった動画に攻撃なコメントを書き込むことで、子供たちがトラブルに巻き込まれてしまうことも多い。また、ネット動画を見続けた子供は、「動画の世界」と「自分の世界」の区別があやふやになってしまうことがあるという。主人公のロバートも、ネット動画で見たポルノの猟奇的なプレイを好きな女の子に試そうとしたり、自分が誰かに撮られているのではという錯覚に陥ったりしている。子供の保護者はサイトの安全機能を使用したり、子供と視聴した動画について話し合ったりするなどし、このようなサイトが子供にとって想像力を発揮できる有益な媒体となり続けるよう注意が求められる。


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