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2015年グッチーズが選ぶ青春&学園映画ベスト5

みなさま、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

新年最初の記事は、今後我が校グッチーズの指針となる青春&学園映画ベスト5です。

選出した映画は、海外では2015年にソフト化されて見られるようになった作品です。これらの傑作映画たちが日本でも公開されますようにと願いを込めて!

 

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Paper Towns (Jake Schreier, 2015)

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ある日突然失踪した幼馴染のマルゴ(カーラ・デルヴィーニュ)を見つけ出そうと、高校三年生の最後の夏、クエンティン(ナット・ウォルフ)は友人たちと彼女の残した手がかりを追っていく。本作でカギとなる「ペーパー・タウン」とは地図製作者が違法コピーを見つけるために書き込んだ架空の町のこと。でも、ペーパー・タウン見たさに人が集まり住み始めたために、町が現実になってしまうこともあるというあたりがミソ。グーグルマップで家にいながらどの町も把握できる現代だからこそ、そもそも地図が怪しくて行ってみないと実在が分からない町があるという事実はアメリカ人でなくても少年少女の冒険心をくすぐる。「誰もいない存在しない(はずの)町」をめぐる必見の青春映画だ!

ちなみに原作者ジョン・グリーンは『きっと、星のせいじゃない』の原作者でもあって、デビュー作『アラスカを追いかけて』もサラ・ポリー脚本、エル・ファニング主演で映画化が進行中。

(ところで、本作と同じ脚本家コンビで、海外ではとっくの昔にソフト化もされた『The Spectacular Now』はいつ日本で見られるんだ!?)

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Dear White People (Justin Simien, 2014)

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青春&学園映画といえばハイスクールが多いなかで、Dear White Peopleの舞台は大学。名門大学の圧倒的に白人が多いキャンパスに入学した黒人の大学生たちが主人公だ。本作は青春映画でもありながら、人種の問題が正面から描かれている。しかし、だからといって社会問題として重々しいかというと、むしろ主人公の一人サム(テッサ・トンプソン)がDJをしているラジオのように、人種問題であってもウィットに富んだ描写が本作の持ち味となっている。

本作はスパイク・リーを継ぐブラック・ムービーの古典であるとの評価を早くも受けている傑作だ。製作資金を集めるために、撮影途中に予告編をまず作って公開するという型破りな監督のジャスティン・シミアンは、2013年のVariety誌で注目すべき監督10人に選ばれ、本作が初公開されたサンダンス映画祭でも個人としてブレイクスルー審査員特別賞を受賞をするなどいま最も評価の高い若手監督だ。

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DOPE (Rick Famuyiwa, 2015)

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サンダンス映画祭で『Me and Earl and the Dying Girl』と競い合い、惜しくもグランプリは逃した。しかし、その後の配給権利の争いではサンダンス史上最高額を記録したという、2015年、世界では最大級の注目を集めた青春映画。

舞台は治安の悪さで一目置かれているロサンゼルスのイングルウッド。90’sヒップホップカルチャーを愛する高校生のギークのマルコム(シャメイック・ムーア)たちが、ドラッグを巡るいざこざに巻き込まれながらも、恋と未来への夢を手に入れようと駆け抜ける姿が眩しい。果たしてギークたちはドープなやつらになれるのか。ファレル・ウィリアムスが製作を務め、新世代のヒップホッパーたちも出演し映画をコミカルかつリズミカルに盛り上げます。『恋しくて』を思い出させる男前の女性ドラマー、そして、『初体験/リッジモンド・ハイ』を彷彿とさせるお色気シーンもありで、文句無しの青春ヒップホップ&コメディムービー!

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Me and Earl and the Dying Girl (Alfonso Gomez-Rejon, 2015)

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2015年、サンダンス映画祭でグランプリと観客賞のダブル受賞に輝いた青春映画。監督は大ヒットテレビドラマ「glee/グリー」や「アメリカン・ホラー・ストーリー」の監督も務めたことのあるアルフォンソ・ゴメス=レホン。

他人と深く関わることを避けている高校生のグレッグ(トーマス・マン)は同級生の女の子レイチェルが白血病であることを親から聞かされ、半ば強制的に彼女のお友達になることに。彼女の病状は刻一刻と進行していくが、次第に二人は仲を深めていく。そして子どものときから仲が良く一緒に古典映画のパロディを制作している“仕事仲間“のアールと一緒に彼女のために新しい映画作ろうと企画する。

難病映画=お涙ちょうだいものと思われがちだが、本作は違う! という評判通り、死ということに対する高校生ならではの感受性を繊細に捉えつつ、決してウェットにならず、むしろ晴れやかなユーモアが印象的。ポップで切ないとびっきりの傑作。

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The DUFF (Ari Sandel, 2015)

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タイトルにある「DUFF」とは「Designated Ugly Fat Friend」、つまり「自分を引き立てるためのブスで太った友達」のこと。DUFFの主人公ビアンカは、幼なじみでアメフト部のイケメン男子の手助けを得て、脱DUFFを目指し意中の男の子とのデートを取り付けるが……。

青春&学園映画史にキラ星のごとく居並ぶ名作たち、『シーズ・オール・ザット』、『シンデレラ・ストーリー』に『ミーン・ガールズ』etc…のような王道にして、『小悪魔はなぜモテる?!』や『G.B.F』など現代的な趣向も感じさせる、好きな人にはたまらない変身ガールズムービー。主演ビアンカ役のメイ・ホイットマンがDUFFでありつつ愛嬌に溢れててとってもイイ!

 

以上、5作品を我が校グッチーズの姉妹校とさせていただきたいと思います。

そして今年も未公開映画の紹介、さらには上映会など目指して頑張っていきたいと思います。

どうぞよろしくお願い致します。

 

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Killer of Sheep

スラム街に暮らす黒人たちの暮らしを鮮やかに描き、望まれながらも長らく劇場公開されなかった、黒人監督チャールズ・バーネットによる幻の傑作。 1970年代中頃、ロサンゼルスにあるワッツ地区。黒人たちが住むそのスラム街で、スタンは妻と息子、娘の4人で暮らしている。スタンは羊などの屠処理の仕事をし、一家は裕福ではなくても、それほど貧しくはない生活を送っていた。しかし仕事に励むなかで、日に日にスタンの精神は暗く落ち込み、眠れない日を送るなかで妻への愛情を表すこともしなくなっていた。 子供たちが無邪気に遊びまわっている街は、一方で物騒な犯罪が起き、スタンの周りの知人友人にも小さなトラブルは絶えない。 そんななか、家の車が故障したため知人からエンジンを買おうと出掛けるスタン。しかしエンジンを手に入れたスタンは、その直後思わぬ事態に見舞われるのであった……。

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