Gucchi's Free School

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04MeeksCutOff

Meek’s cutoff

2010年代~, ウエスタン, ドラマ

監督:ケリー・ライヒャルト / 上映時間:104分

1845年のオレゴン州。テスロー夫婦、ホワイト夫婦とその子供ジミー、そしてゲイトリー夫婦の3家族が移住をしようとしている。そしてそれをガイドするのが道を熟知しているというスティーブン・ミーク。2週間で終わるはずだった旅は5週間が経ち、旅は過酷になっていく。3家族の男たちは、本当にガイドしているのかミークを疑い始めていた。ある日、一行は遠くで馬にまたがった人影を見る。そしてエミリー・テスローが一人で行動をしていると、突然原住民が目の前に現れる。以前に見たと人影が乗っていた馬も一緒だった。エミリーは動転して急いで馬車に戻り、ショットガンを空に放つ。その晩一行は見かけた原住民について話し合う。別の日、ジミーが原住民を見かけたといい、ミークとソロモン・テスローが追いかける。2人は原住民を縄に掛けて連れて帰って来た。水のありかを知っているかもしれないからだ。そこから原住民を加えた旅が始まる…。

詳しいあらすじ

舞台は1845年のオレゴン。

 テスロー夫婦、ホワイト夫婦とその子供ジミー、そしてゲイトリー夫婦の3家族が移住をしようとしている。そしてそれをガイドするのが道を熟知しているというスティーブン・ミークという男。
 牛でワゴンを引きながら川を渡る移民する3家族。川の水を汲んだり、洗い物をしたりする。
一人の男は倒木に”LOST(迷子)”の文字を刻む。
 翌朝、ジミーの聖書の朗読から始まる。皆、出かける準備をしている。
そんな時ひとりの初老の男が小さなテントから出てくる。ミークというガイドだ。
枯れ切った荒野をあるく一向。ミークは兄と熊が格闘した話をジミーにする。
 夕刻、エミリーがグローリーに男たちが何を話していたのか質問する。
男たちはミークを疑い始めていたのだ。もしかしたらアメリカ人の移住を断とうとしているのではないか、と。アメリカ人が来れば来るほど土地はアメリカ人のものになってしまうからだ。
ミークは初めに2週間で旅は終わるといったのに、もう5週間も経っていた。
移住の旅は過酷になりはじめていた。
01MeeksCutOff
 程よいシェルターを見つけた一行はここで一晩を過ごすか、まだ進むか話し合う。その結果進むことになった。皆水がなくなりはじめている事に焦っていた。
水は人間だけではなく、牛や馬にも与えなければならない。
グローリーは旦那のウィリアムに水を進めるが断る。その日の晩もウィリアムは自分の分の食事を制限していた。
 次の日、テスロー夫婦はワゴンの荷物を減らす。
そしてエミリーがジミーに水を与えワゴンに戻ってくると、遠く山の上に馬にまたがった人影を見る。
その時ミークは水を探しに、他の家族らより先に進んでいた。ミークが帰って来ないのではないかとトーマスが疑い始めた時、ミークは朗報を持って帰ってきた。水を発見したという。
たしかにミークは湖を発見した。しかしそれはアルカリ性の湖で動物すら飲まない水であった。
湖の前で一向が北に行く決心をした。
その日の夕方、エミリーが見た人影はすぐ彼女の目の前に現れた。エミリーが枯れ枝を集めていると、目の前に原住民が立っていた。あの時にみた白い馬も一緒だった。
エミリーは動転して、ワゴンに戻ると急いでショットガンを持ち、空に威嚇射撃を放つ。
 その晩、エミリーは目撃した原住民についてミークに報告する。ミークは見た原住民について質問をする。ミークはそれをカユース(Cayuse)ではないかと考えた。攻撃的な原住民であるという。
02MeeksCutOff
次の日、いざ出発しようとすると、ひとつのワゴンの軸が壊れている事に気づく。男3人で修復する。
その間ジミーがミークに質問をする。向こうに見える山の名前はなんていうのか。ミークは名前がないからジミーの山と名づけようと答える。ジミーが去った後、編み物をしている女3人と話す。エミリーは旅にうんざりしていた。
ジミーが金を持って帰ってきた。トーマスは興奮するが、ソロモンは金は飲めない、はやくワゴンを直して水を探しに行こうと皆を促す。トーマスはそこに道しるべを残し、旅を再開する。
 ジミーはエミリーが見たという肩に傷のある原住民を見かけたという。
そこでミークとソロモンが急いで追いかける。
二人が帰ってくると、不穏な空気が流れる。
帰ってくる影は2人ではなく3人だったのだ。2人がその原住民を連れて帰ってきたのだ。男にはたしかに肩に傷があった。しかも頭から血が流れている。原住民はとても落ち着いた様子で一向を見つめる。
原住民に詳しいミークは今すぐ殺すべきだと言う。一向は原住民は野蛮だし、連れていくことには反対だったが、水のありかを知っているだろうとソロモンが提案し、皆しぶしぶ同意した。
 しかし問題は言葉が全く通じない。
男たちがコミュニケーションを取ろうとするが、意思疎通は出来ない。原住民も彼の言語で答えるが、それも全くわからない。
その日の夜、エミリーは原住民に夕飯を分けるが、彼はそれを口にすると皿をエミリーに投げ捨て食べたものも吐き出してしまう。
皆が寝静まった頃、原住民の喋り声が響き渡る。エミリーがその声で目覚めると、彼は空に祈っているようだった。
03MeeksCutOff
 次の日から原住民の後を追いかけるたびが始まる。原住民は縄をはずされている。原住民は彼の言葉で喋り続ける。
ミークはエミリーに近づきすぎると殺されるから離れていろと忠告する。
 しかしエミリーはまた原住民にコンタクトを試みる。原住民は岩に絵を彫っている。
水を与えると、今度は丁寧にコップを床に置いた。そして靴を修理するとジェスチャーで伝えると、男は靴を脱いでエミリーに渡した。
ミリーは心配そうに二人を見つめる。エミリーは借りを作りたいのだという。
あとどのくらいの距離を歩くのか問うが全く通じない。
 その日の夜、外で声が聞こえてエミリーが目を覚ます。
トーマスが原住民が何かメッセージを残しているんだと騒いでいた。原住民は岩になにかをかいて道中に置いていていっていたからだ。
04MeeksCutOff
しかしソロモンはこれは彼の宗教であって、メッセージでもなんでもないと皆をなだめる。
 ミリーが道中に道しるべを見つけると気を取り乱してしまう。トーマスは落ち着かせようとするが、効果はない。
 そして原住民が立ち止まり、身振り手振りで喋り始める。
エミリーはなんとか解読しようとして、丘の向こうに目指すものがあるといっているのだと解釈する。
そして一向はそこへ向かうことを決意する。しかしそこへ向かうにはワゴンを急な崖から降ろさなければならない。
皆で力を合わせてワゴンを降ろすが、最後の3台目で失敗してしまい、大破させてしまう。貴重な水も失ってしまう。それを見ていた原住民が少し笑う。
ミリーは原住民が狙っているんだとわめく。
 壊れたワゴンから落ちたものを拾っていると、原住民が興味深そうに落ちたものを物色している。ミークがそれを目撃し、激怒する。そしてついに彼に銃を向けるが、エミリーがさらに銃をミークに向ける。
ミークは原住民の恐ろしさを知っている。しかしエミリーがかばうので、ミークは銃を下ろす。
05MeeksCutOff
その日の晩ワゴンを失ったテスロー夫婦はホワイト家族と食事をともにする。グローリーが昔話をする。
そして食事が終わり、ソロモンはエミリーに原住民を信用するのか問う。エミリーはソロモンを信じていると答える。

次の日、不穏な空気が再び流れる。横にある岩山には原住民が描いたと思われる絵があった。
そして歩いていると、ウィリアムが倒れた。グローリー曰く、水をあげようとしてもいつも拒んでいたという。
原住民が近寄り、少し喋ると、歌い始める。皆はそれに聞き入る。
一向は再び歩き始めるが、またすぐに歩みを止める事になった。なぜなら、向こうに木が立っているのを発見したからだ。そして皆が話し合う。ミリーはまだ帰れるかもしれないと言う。ホワイト婦人はもう選ぶ道もなく、進むしかないと言う。最後にトーマスがミークに問うが、ミークはエミリーに従うという。ミークはもうこれは原住民に従う運命なのだと言う。
エミリーは原住民を見つめる。原住民もエミリーを見るが、歩き始める。

そして一行の旅は続く。

  • 監督:ケリー・ライヒャルト
  • 脚本:ジョナサン・レイモンド
  • 撮影:クリス・ブラウヴェルト
  • 編集:ケリー・ライヒャルト
  • 音楽:ジェフ・グレイス
  • 配給:オシロスコープ・ラボラトリーズ
  • 製作年:2010年
  • 上映時間:104分
  • 出演:ミッシェル・ウィリアムズ、ブルース・グリーンウッド、ウィル・パットン、ゾーイ・カザン、ポール・ダノ、シャーリー・ハンダーソン、ニール・ハフ、トミー・ネルソン、ロッド・ロンデュー

COMMENT

西部開拓時代の「ミークの分かれ道」

この映画はアメリカで実在したミークカットオフをもとにしている。ミークカットオフとは「ミークの分かれ道」という意味。19世紀、北アメリカを横断するオレゴン街道と呼ばれる道を通って、西部開拓を行っていたが、ブルーマウンテンを通らなければならなかった。当時ブルーマウンテンでは原住民(劇中にも登場したカユース)に襲われるという噂が広まっていた。そこで無職であるにも関わらず、地理に詳しいと思われていたミークを頼り、ミークカットオフを利用する人々がいたのだ。
この映画は第67回ヴェネツィア国際映画祭でコンペティション部門に出されている。監督のケリー・ライヒャルトと主演のミッシェル・ウィリアムズは二度目のタッグで、前回の「ウェンディ&ルーシー」という作品は第24回インディペンデントスピリット賞にて作品賞と主演女優賞にノミネートされている。
タッグといえば、今作品で夫婦を演じたゾーイ・カザンとポール・ダノは実際に恋人関係であり、2012年公開の「ルビースパークス」でも共演している。


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