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The Myth of The American Sleepover

The Myth of The American Sleepover

2010年代~, 恋愛, 青春

監督:デヴィッド・ロバート・ミッチェル / 上映時間:96分

新学期を目前に控えた夏の終わり、マギーはプールサイドで自分の夏の“物足りなさ”をなげき、もっと「楽しい“なにか”をするべきじゃないか」とぼやいていた。翌日に街で開かれるパレードで、仲間たちとダンスを踊ることになっているマギーは、ダンス仲間からその日の夜開かれるスリープオーバー(お泊り会)に招待される。しかしお泊り会を子供ぽく思ったマギーは、友達の家へ顔を出す前に、知り合いから教わった年上のパーティに乗り込むことにする。そしてマギーはそのパーティで、昼間プールで見かけた年上の男と再会する。

一方その夜、街では他にもいくつかのスリープオーバーが同時に開かれていた。

そのなかで、少年は一目惚れした女性を捜し、少女は友達の家で彼氏の浮気を知り、青年は恋した双子の少女に会いに行こうとする。

そして夜が更けるにつれ、それぞれのスリープオーバーが互いに影響しあい、やがて彼らは各々探していたものに手が届きそうになるのだが……。

詳しいあらすじ

新学期を目前に控えた夏の終わり、マギーと友達のべスはプールサイドで自分たちの夏の“物足りなさ”をなげいていた。プールの監視員のハンサムな男性や、周りで抱き合うカップルを見ながら、自分たちももっと「楽しい“なにか”をするべきじゃないか」というマギー。

街のスーパーでは、少年ロブがすれ違った金髪の女性に一目ぼれをする。家に帰ってからも、もう一度会いたいと気持ちを募らせるロブ。一方ロブの姉の友達であるエマは、前に好きだった人が煙草をすっていて、そのために持ち歩いていたというライターをロブに渡す。
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学校では、転校してきたばかりのクラウディアが初対面のジャネルに「今晩Sleepover(お泊りパーティ)に来ないか」と誘われる。行くことにするクラウディアだが、彼氏はそれに対して「ジャネルやその友達連中は、あまりよくないらしい」、と鈍い反応をする。

大学生のスコットは、妹のジェンの通う高校で自分と後輩の双子のアビー姉妹が写っている懐かしい写真を手に入れる。ジェンは、双子のうち少なくともどちらかはスコットを好きだったという噂をスコットに教える。

その頃、翌日街で開かれるパレードの踊りの練習をしていたマギーとべスは、一緒にいたケイティからSleepoverに招待される。その帰り道、友人のキャメロンの家に寄り、今晩パーティがあることを聞き出すマギー。
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友達のトムの家のSleepoverに友達のマーカスと向かうロブは、同じくジャネルのSleepoverに向かうジェンとその友達に出くわす。お互い別れたあとでロブは、「ジェンとキスして、あともう一歩のところまでいった」とマーカスに言うが、ジェンは「ロブとの間には全くなにもなかった」と友達に話すのだった。トムの家についたロブは、トムのお姉さんの存在が気になり風呂に入っているところを訪ねるが、優しく追い返されてしまう。

そんなロブの家にはエマが泊まりに来ていて、そこでロブの隠しているビニ本のなかから、ロブが女の子にフラれている内容の手紙をみつけていた。

ジャネルの家では、クラウディアとジェンが、お互いジャネルと本当は友達ではないことを知り、打ち解けていた。酔っ払ったクラウディアはジャネルの部屋で、ジャネルと自分の彼氏が写っている写真と、彼氏とのことを綴ったジャネルの日記を発見してしまう。
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マギーとべスはキャメロンに教わったパーティへ向かうが、いざ着くとパーティは終わるところだった。そんな時昼間プールにいた監視員のスティーブンに出会い、湖で開かれている別のパーティにつれられるふたり。そこでSleepoverの良さを彼に尋ねると、「それは大人になった時に恋しくなるもの」だと言われる。若者たちが夢中になる遊びは、Teenagerの幻想で、失ったものに気付いた時には遅い、と。そして、マギーにはそうはなって欲しくないという話を聞く。

岸では酔っ払い一芸コンテストが開かれていて、優勝者にはウォッカが一本贈られることになっていた。マギーは岸に上がると、ラジオから音楽を流して、みんなの前で踊り始める。

一方ふたりが行くはずだったケイティの家には、トムの家にいた少年たちが訪ねてきて、ロブはスーパーの彼女を探すが見つからない。自宅に戻ったロブは、エマに過去の恋について少し話すが、またすぐに出かける。
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ジャネルの家では、クラウディアとジャネルの彼氏がゲームによってふたりきりで地下室に降りることになり、そこでふたりはキスをしてしまう。しかし運悪くその瞬間を、降りてきたジャネルに目撃される。

スティーブンを待たせてベスを探しに来たマギーは、ボートの上でキャメロンと一緒にいる泥酔したベスを見つける。ベスにキャメロンとキスしたことを告げられ、自分も試してみるかと言われ、マギーはキスしてしまう。

外に出てスーパーの彼女を探すロブは、ジャネルの家から出てきたジェンと友達が廃墟に出かけるというのをきいて、ついていくことにする。

双子のアビー姉妹が大学の合宿に参加していることを妹のジェンから聞き出したスコットは、大学の体育館に忍び込み、二人を外に誘い出す。3人はプールに行き、そこでスコットから上着を借りていた双子のひとりアディは、彼の上着のポケットから自分たちが写った写真を見つける。写真のことを問われたスコットは、この写真のとき自分はふたりに惚れたのだと白状するが、“ふたり”が好きということを責められる。
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ジャネルの家を飛び出したクラウディアは、走って彼氏の家へと向かう。そこで、今しがた自分に起こったことを正直に話し、別れたいと告げる。同時に、彼氏とジャネルとの関係についても問いただすと彼はそれを素直に認め、雨が降りそうな気配に、彼女を部屋へと誘う。それに対し、もし部屋に入っても、よりを戻すという意味じゃないと告げるクラウディア。

マギーとベスが眠るボートにも雨が降り始め、目を覚ますマギー。岸にはスティーブンが持っていたウォッカのビンが転がっている。マギーは彼の家まで行くと、湖から持ってきたウォッカのビンに、「ごめんなさい」と書いてドアの前に置く。
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大学のロッカールームでは、双子のひとりアナが、かつて自分たちのうちどちらかはあなたを好きだったとスコットに告げる。一方スコットは、アナがトイレにいっている間に、残されたアディに、双子が好きなのではなく、アディが好きだと告白する。体育館に戻り、ふたりに別れを告げるスコット。外に出るとアディが追いかけてきて、アナから電話番号を預かってきたとスコットに渡す。自分を好きなのはアナだったと理解するスコット。その上でアディも自分のことが好きなんじゃないかと尋ねるが、認めないアディ。アナを思うアディの気持ちを汲み取ったスコットは、キスをして別れる。

ロブとジェンたちは、雷雨のなか目的の廃墟へ辿り着き、そこでついにスーパーの女性を見つける。ロブのことを覚えていた彼女に、エマにもらったライターを灯すと、ここは暗いままのほうがいいと吹き消される。キスしようとするが、彼女の腕に複数の男の名前と電話番号が書いてあるのを見て、留まるロブ。
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ケイティの家に着いたマギーがひとり外へと出ると、そこにはスティーブンの姿が。プールへ行くふたり。ウォータースライダーの入り口で、「下まで行ったらキスしよう」という彼に、スライダーの途中で止まったマギーは、あなたのことが好きで、今はキスしないと告げる。それを聞いてマギーの手にキスをする彼。

廃墟から帰ってきたロブを庭で迎えるエマ。ロブのことを考えていたことを彼に伝えると、ロブはエマにもらったライターを灯し、キスをする。

一夜が明け、街ではパレードが行われている。マギーとベスが列になって踊り、その後ろからくるオープンカーの上で手を振るスーパーの彼女を見て、微笑むロブ。家のガレージで荷造りをしているスコットとジェンと、側を通りかかるクラウディア。やがてパレードのトラックの荷台では、長いSleepoverで疲れたベスが、マギーの肩で眠り始める。

  • 監督:デヴィッド・ロバート・ミッチェル
  • 脚本:デヴィッド・ロバート・ミッチェル
  • 撮影:ジェームズ・ラクストン
  • 編集:ジュリオ・ペレス4世
  • 音楽:カイル・ニューマスター
  • 製作:ジャスティン・バーバー他
  • 製作年:2010年
  • 上映時間:96分
  • 出演:クレア・スロマ、ジェイド・ラムジー、ニキタ・ラムジー、マーロン・モートン、エイミー・サイメツ、アマンダ・バウアー

COMMENT

「sleep over=お泊り会」を舞台に描かれる少年・少女の心理的成熟

2010年のカンヌ国際映画祭批評家週間にも出品された本作は、ジャンルとしてはいわゆるcoming of age story(film)といわれるもので、思春期の少年・少女の心理的成熟の過程が「sleep over=お泊り会」を舞台に瑞々しく描かれている。

印象的な主題歌はTHE MAGNETIC FIELDSの『The Saddest Story Ever Told』。今作が長編デビュー作である監督のDavid Robert Mitchell(デビッド・ロバート・ミッチェル)には第二作目の噂もあり、次回作は是非日本でも上映を期待したい。

ちなみにアメリカのsleep overでは、夜はピザなどのデリバリーを取り、朝はパンケーキなどの簡単なものが家によって出されることが多いという。大きな一軒家に大人数が寝袋を持って集まるというのは日本ではなかなか想像しづらいが、それでも観ていてワクワクするのは「お泊り会」というイベントが、なにか普遍的な魅力を持っているということだろう。


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