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It’s Kind of a Funny Story

2010年代~, コメディ, 恋愛

監督:アンナ・ボーデン/ライアン・フレック / 上映時間:102分

家族、学校、そして恋愛の問題に思い悩む少年クレイグは「死んでしまいたい」と、とある日曜日、病院に行き、精神病棟での5日間の入院することに。精神病棟と聞かされ急に不安になりつつも、精神病患者たちとの共同生活が始まる。そこでひげ面の男ボビーとその友達ジョニーとハンブル、無口なルームメイトのムタダ、そして16歳の女の子ノエルと知り合う。クレイグは、彼らの問題に触れていくうちに、自分自身を見つめ始める。そしてノエルとの恋。
木曜日、クレイグはボビーとともに病棟から抜け出し、体育館へ。そこで二人はノエルをデートに誘い出す練習をし、自分たちの抱えている問題のことを話し合う。その日、クレイグが片想いをしていたニアが病院にやってくる。クレイグはノエルとの約束があるにも関わらず、ニアと部屋に入っていってしまう。そしてそれをノエルに見られてしまうのだった。そしてクレイグの入院生活最後の一日がやってくる……。

詳しいあらすじ

橋の上を自転車で走る少年クレイグ。
彼は橋の上から飛び降り自殺をするためにやってきたのだ。
飛び降りようとする瞬間、両親と妹が声をかける。
「たくさんお金をかけた自転車をどうするつもりだ?!」
どこかちぐはぐな会話がなされるが、車の光に驚いたクレイグはそのまま下に落ちてしまう。
というのはクレイグがしている妄想だった。
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そして日曜日、彼は病院に行き、受付で「死にたいんですが」と声をかける。
「記入してください」と用紙を渡され、ロビーで待つことになるクレイグ。
そこで太った髭面の白衣を着た男に「日曜の早朝5時にどうしてERにいるのか?」と声をかけられる。
「女の子がいて……そしてサマースクールがとても心配なんだ」と、はっきりしない言い方をするクレイグ。
男は「なぜ夏休みに学校なんて行きたいと思うんだ?」と返す。
質問を繰り返す男にクレイグは「医者なのか? そうは見えないけど」と言うと、男は正体を明かさぬまま立ち去る。
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医者の診断を受けるクレイグは「どのくらいから自殺したいと思うようになったか?」と聞かれ、「わからないけど、一年くらい落ち込んでいる」と答える。
今日、自殺を考えたとき、なにかキッカケとなるものがあるのかを聞かれ、
「よくあるドラマチックな解答をしたいのだけど、問題はとくに変わったことがないこと」
具体的には「父親の意味不明な質問とストレスを感じると吐いてしまうこと」
「周りから別の惑星にいる人かのように見られること」
「気になっている女の子が親友と付き合っているのを知ってしまったこと」を頭に思い浮かべるが、
「とくに変わったことはない」と答える。
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医者に家族と話し合って、外来に通うことを薦められるが、今、助けて欲しいと必死に訴えるも結局大人の精神科病棟に入ることになってしまう。
自分はまだ十代だと主張するが、この病院は革新的で十代はみんなその場所に入ることになっていると言われる。クレイグは入院することを聞くと急に不安になり、
いつまでここにいなければならないのか、明日も学校がある、などと言い出す。
分裂病患者などを見てさらに不安がつのるクレイグ。
病棟内を案内されているとさきほどのひげ面の男と再会する。
実は彼は患者でありボビーという名前だった。ボビーにレクリエーションルームやシャワー室、電話の場所などを案内されていると一人の16歳の女性ノエルが目に留まる。
部屋に案内されるクレイグ。そこはほとんどしゃべらず、
部屋から出た姿を見たことがないというムタダと同じ部屋であった。
クレイグは部屋を飛び出し、医者に「もう気分がいいから家に帰りたい」と懇願する。
しかし最低5日間様子を見てから判断すると言われてしまう。
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そしてそこに家族がやってくる。
帰りたがっているクレイグに対し家族もこの病院にいるべきだ、と言う。ここにいることは誰にも言わないでくれと頼むクレイグ。
食堂やってくるクレイグ。そこにはノエルもいる。しかしボビーに呼ばれ、そこでジョニーとハンブルという友人を紹介される。
そこでピザパーティには金が必要という話になり、クレイグが8ドルなら持っていると話したところ、「皆持っていないのだから自慢するのはよくない」、と思ってもみないことを言われてしまう。
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会話をつづけていくなかでストレスのために吐いてしまう。
医者との問診でまた落ち込みストレスを感じる原因を聞かれ、サマースクールに行けるかどうかと、それのいかんによって今後の人生が左右されてしまうのではないかという不安を感じているも、打ち明けないクレイグ。
もし明日気分が良ければ退院出来るかと訊ねるが最低あと5日間はここにいることを命じられる。
月曜日、病院での精神病患者たちとの共同生活。本来なら学校にいるはずと思ってしまうクレイグ。昔の人たちは近い学校にいったが今は違うこと。そして自分のいる 学校はエリート校であること、そして気になっていたニアが親友のアーロンと付き合っていることなどが頭の中で語られる。
朝食時、ジョニーがバイク雑誌を見て楽しんでいるのを見て、ボビーが「結局は宣伝に踊らされているだけだ」と冷めたことを言う。一緒に食事をしていたハンブルはクレイグがブリトーを残しているもの見て、クレイグからもらい受け取るが、それを無理矢理取り返すボビー。クレイグが「お腹がすいてないからあげたんだ」と言うと、 ボビーは怒って出て行ってしまう。
その日のミーティングは、朝食のときの出来事について話し合うことに。
しかしボビーは機嫌が悪いままである。
グループホームの面接があるので、ナーバスになっているとみんなは思う。
しかしボビーは唯一持っているセーターが臭うせいだ、と言う。
そこでクレイグが父のシャツを貸してあげるという。
そのあと、病棟内にある電話のところにやってくるクレイグ。
すでにボビーが電話をしているので、待っているとノエルがやってきて、あとでベンチのところで会おうという内容が書かれている手紙を渡す。
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電話が空き、ニアに電話をするクレイグだが、周りの患者にせかされて中途半端なままに切ってしまう。
クレイグの母親と妹がボビーに貸すシャツをクレイグに渡しにやって来る。
シャツをボビーにあげるために部屋にやってくるクレイグ。
そこで今朝のミーティングで問題になったグループホームの面接の練習をする二人。
クレイグは約束の時間にベンチにやってくる。そこにノエルもやってくる。
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今日の朝食の時間にあなたを遠ざけてしまったかもしれないことを謝り、そして今日は違うゲームをして遊びましょうと言う。
二人はお互い順番に質問を投げかけ答えるというやり取りをする。
そして二人でレクリエーションルームに出かける。
そこでクレイグは昔描いていた想像上の町の地図、脳内マップを思いだし、描き好評を得る。
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そこに一本の電話がかかってくる。親友のアーロンからである。
アーロンと会話をするが、嫌になり切ってしまう。
部屋に戻り、「僕は少しの友達もいない」とつぶやくクレイグに
ルームメイトのムタダにそれはとってもタフなことだ、と言われる。
火曜日。ボビーが妻と子供の面会で妻に罵倒されているのを見てしまうクレイグ。
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両親と会い、サマースクールのアプリケーションの提出日をのばしてもらった事を話す父親。無理しなくてもいいが、やなくて良いわけじゃないからなと言われてしまうクレイグ。
グループホームの面接から帰ってきたボビーと会う。だめだったと言い、暴れるボビー。
クレイグは診察で先生と話し合い、昔の思い出を語る。
夕食のとき、食堂でボビーとクレイグはほかの患者について話している。クレイグがボビーに娘の話を聞くが、あまり深くは答えようとしないボビー。
夜のレクリエーションの時間。音楽を演奏することになり、ノエルがふざけてクレイグに手を挙げさせ、クレイグがボーカルを担当することになり、歌い終わるとみんなから賞賛される。
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水曜日。ボビーに起こされるクレイグ。医者と患者に変装し、精神科の病棟を抜け出し体育館でバスケットに興じる二人。
そこでボビーはクレイグにノエルを誘い出せ、と言う。このままだとムタダのようになってしまうと。そしてボビーとクレイグはノエルをデートに誘う練習をする。
その後、クレイグはまたボビーに精神科にいる理由を尋ねる。自殺を試みたことがあると聞いた、と。そして自分も自殺をしようとしたが家族のことを思ったら出来なくなったと話す。
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部屋に戻ろうとするとムタダに会う。そこでムタダを外に連れ出そうと、絵やピンポン、音楽は好きかと訊ねると、音楽は好きだが、エジプトの音楽に限ると言われてしまう。結局連れ出すことに失敗するクレイグ。
絵 を書いているクレイグ。そこにニアが急にやってくる。アーロンとは別れたという。そしてノエルと会う約束をしていたのにも関わらず、ニアを連れて部屋に 戻ってしまうクレイグ。そしてニアがクレイグをベッドに押し倒しているところをルームメイトのムタダに見つかり、追い出される。クレイグはニアを追い、 「愛している」と伝えるが、ノエルがその場に居合わせて、怒って自分の部屋へと消えてしまう。
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木曜日。クレイグ、そしてボビーの最後の一日。クレイグを起こすボビー。ボビーは昨日のトラブルのことを少し聞く。しかし意気消沈していたままのクレイグ。 ボビーは「俺は明日からホームレスじゃなくなる」ということを伝えたかったと言って去る。クレイグはそのあとボビーが家族と電話をしているのを目にする。 そしてクレイグは手書きの脳内マップとともにメモを添えて、ニアの部屋に届ける。
最後の診察をうけるクレイグ。そこで自分がわがままだった事に気づいたという。そして絵を描く楽しみを覚えたと言う。
約束通りノエルが来てくれ会うことがかなったクレイグ。
昨日のことを詫び、仲直りする二人。そして二人は病棟を抜け出し屋上へ。
体育館で練習した通りにデートに誘おうとするクレイグ。「音楽は好きか?」と聞くクレイグに、ノエルは「呼吸するのは好き?」と返し、バカな質問をしたと 言うクレイグ。そしてライブに誘おうと緊張しているクレイグに対して、「一緒に行かない?」と言うノエル。そして二人はキスをする。
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父親に電話したのち、ムタダを見かけて(必要かわかんないですけど)アーロンに電話をかけてある頼み事をする。そしてクレイグ最後の夜。
ボビーとクレイグの退院祝いでピザパーティが病棟で開かれている。
クレイグはパーティに参加していないボビーを誘いにいく。
そして、脳内マップのイラストをプレゼントする。
パー ティ会場に行くクレイグ。そこには音楽が流れみんな盛り上がっている。クレイグはアーロンに持ってきてもらったレコードをかけてもらう。それはエジプトの 音楽のレコードだった。そしていつも部屋から出てこなかったムタダが会場にやって、踊りだし、みなも盛り上がる。その様子をボビーも見守り、そして去る。
金曜日。みなと別れの挨拶をするクレイグ。ボビーを探すがボビーは朝早く立ち去ったという。そしてクレイグも退院していく。
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  • 監督:アンナ・ボーデン/ライアン・フレック
  • 脚本:アンナ・ボーデン/ライアン・フレック
  • 原作:ネッド・ヴィジーニ
  • 撮影:アンドリー・パレーク
  • 編集:アンナ•ボーデン
  • 音楽:ブロークン・ソーシャル・シーン
  • 製作:ケヴィン・ミッシャー
  • 製作会社:Wayfare ENtertainment Misher Films
  • 製作年:2010年
  • 上映時間:102分
  • 出演:キーア・ギルクリスト、エマ・ロバーツ、ザック・ガリフィアナキス

COMMENT

魅力的な演技に注目の“なんだかおかしな物語”

主人公のクレッグ(キーア・ギルクリスト)とともに自然の魅力を画面に定着させている精神科に入院中のヒロイン役を演じるのはエマ・ロバーツ。子役からキャリアをスタートして彼女は、父親にエリック・ロバーツを持ち、ジュリア・ロバーツを叔母に持つ俳優一家。
独特な風貌と味のある演技が魅力のボビーを演じるザック・ガリフィアナキスは2009年の『ハングオーバー』シリーズ第一作目にて大ブレイクを果たした、今注目のコメディー俳優である。
また日本未公開で未ソフト化であるが『なんだかおかしな物語』という邦題で、WOWOWにてテレビ放映されている。

MAIN ARTICLE

Killer of Sheep

スラム街に暮らす黒人たちの暮らしを鮮やかに描き、望まれながらも長らく劇場公開されなかった、黒人監督チャールズ・バーネットによる幻の傑作。 1970年代中頃、ロサンゼルスにあるワッツ地区。黒人たちが住むそのスラム街で、スタンは妻と息子、娘の4人で暮らしている。スタンは羊などの屠処理の仕事をし、一家は裕福ではなくても、それほど貧しくはない生活を送っていた。しかし仕事に励むなかで、日に日にスタンの精神は暗く落ち込み、眠れない日を送るなかで妻への愛情を表すこともしなくなっていた。 子供たちが無邪気に遊びまわっている街は、一方で物騒な犯罪が起き、スタンの周りの知人友人にも小さなトラブルは絶えない。 そんななか、家の車が故障したため知人からエンジンを買おうと出掛けるスタン。しかしエンジンを手に入れたスタンは、その直後思わぬ事態に見舞われるのであった……。

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