『ホルモンズ』※6本の短編集 ピンク・ネオン・アポカリプス ベルトラン・マンディコ特集(提供:JAIHO)
(2013~2020)
あらすじ
『憂鬱な警官』『先史時代のキャバレー』『乳の露出狂の思い出』『処女はまだ生きているのか?』『フェミニズム 突風 そして政治』『ホルモンの聖母様』からなる、エロスとタナトスがないまぜの倒錯的なダイナミズムが漲る短編集。
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『憂鬱な警官』
DEPRESSIVE COP(2016年/12分)日本初上映
スコットランドの孤島。顔に火傷の痕を持つ、あるうつ状態の警官エルロイが、ひとりの少女の失踪事件を捜査している。 証言を行うのは、感情を感じさせないその少女の母親。だが、やがて少女は突然姿を現す——母と娘は、同一人物だった。母は娘になりきり、島の誰もがその真実に気づかない。警官エルロイもまた、深い抑うつの霧に囚われ、現実と虚構の境界を見失っていく。
『先史時代のキャバレー』
PREHISTORIC CABARET(2014年/10分)
アイスランド、アルナルスタピのとあるキャバレーの舞台で、一人の女性——マダムが登場する。彼女が手にするのは、まるで生きているかのような不思議な内視鏡カメラ。そのレンズは、彼女自身の身体の奥深くへと向けられる。舞台後方のスクリーンには、その旅の映像がリアルタイムで映し出されていく。マダムは観客を、自らの内臓のうちに棲む原初の存在を探す旅へと誘う。
『乳の露出狂の思い出』
SOUVENIRS D’UN MONTREUR DE SEINS(2014年/9分)日本初上映
乳を見せる人が、自分の乳とそれを見る人々について語りはじめる。自分の乳とそれを見る人々について語りはじめた人が、自分の乳を見せつける。
『処女はまだ生きているのか?』
Y A-T-IL UNE VIERGE ENCORE VIVANTE?(2015年/9分)
それは、英国に伝わるもうひとつのジャンヌ・ダルク伝説。ジャンヌは火刑で死んではいなかった。彼女の目は焼かれ、死にきれぬ魂として戦場を彷徨い続ける運命を背負わされる。屍のあいだを彷徨い、命の気配を嗅ぎ分ける。彼女が探しているのは、ただひとつ——まだ穢されていない「生きた処女」。
『フェミニズム 突風 そして政治』
FEMINISME, RAFALE ET POLITIQUE(2020年/10分)日本初上映
自分の内なる悪魔と対峙した女の記録。
『ホルモンの聖母様』
NOTRE-DAME DES HORMONES(2015年/32分)
週末の田舎の別荘。ふたりの女優が舞台の稽古を重ねていた。森を散歩していたひとりが、地中から奇妙な『何か』を掘り起こす。それは、穴も手足もない、アザラシほどの大きさの肉塊。毛に覆われ、ぬるりとした肌を持ち、音を立てて呼吸をしているだけの存在。この名もなき“生き物”は、やがてふたりの欲望と執着の対象となってゆく。ふたりはまだ知らない——自分たちが掘り起こしたのが、「ホルモンのマリア」であることを。
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